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(44)野菜の「鮮度」の測定基準を作成「新鮮さ」の謎に迫る岐阜大学応用生物科学部 中野浩平准教授 39![]() 「みずみずしく新鮮シャキシャキ」「甘くておいしい」――。スーパーなどの青果売り場には、こんなキャッチフレーズの野菜や果物が並ぶ。だが、野菜や果物の新鮮さって、何だろう?そうした身近な疑問に答えようと、「食品流通工学」の分野から研究を進める。 元々の研究テーマは、野菜や果物の保存法。しかし、居酒屋などを経営する会社役員から「その研究は、うちには関係ないな。食品は、すぐに使ってしまうことが多いから」と言われ、「新鮮さ」の探求に変えた。 果物や野菜の「新鮮さ」を測る物差しはこれまでなく、個人的な勘に頼るほかなかった。「新鮮だ」と思って買ったのに、実際に料理して食べたらおいしくなかった、という経験は誰にでもあるだろう。そんな当てずっぽうではなく、客観的な基準を作るのが狙いだ。 注目しているのは、果物や野菜などの細胞に必ず含まれている「脂質」。脂質は時間の経過とともに老化し、脂質で形成されている細胞膜も壊れていく。冷凍した果実や野菜の一部を粉末にし、クロロホルムとメタノールを加えて、色々な試薬を混ぜると、この壊れ具合を調べることができる。「新鮮な時と比べて、鮮度が半分以下に落ちていることなどが分かる」という。 これまで、ほうれん草や枝豆など8種類の野菜の鮮度を測定する基準を作った。こうした基準をいかした鮮度の測定器開発はまだ課題が多い。それでも、「将来は、どんな果物や野菜でも、鮮度が一瞬にして分かる装置を作りたい」と目を輝かす。 文・沢村宜樹 写真・尾賀 聡 鹿児島県出身。九州大学大学院博士課程修了。1998年に岐阜大学農学部(現・応用生物科学部)助手。2006年から現職。専門は食品流通工学。研究だけでなく、岐阜県美濃市とともに、野菜「仙寿菜(せんじゅさい)」の産地づくりに協力している。 (2011年3月4日 読売新聞)
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